神奈川県の酒蔵を自転車で巡り、蔵元から直接地酒を買わせていただいて背負って走って帰ってくる試みも9件目となりました!
『神奈川県の酒蔵めぐり第9弾』は秦野の金井酒造店さんに行ってきました!
明治元年(1868年)に秦野の元町に創業して、昭和60年に現在の堀山下に移って伝統を守っています。
引っ越しをした理由は「水」です。
名水の里である秦野でも井戸を掘る地区によって質が違うことを見抜き、現在の場所に深さ150mの井戸を掘り、その水を使用しています。
そして、金井酒造店の特徴として面白いキーワード。それは音楽です。
玄関の大きな看板にも「音楽醸造蔵 金井酒造店」と書かれています。
なんと麹室にモーツァルトを流して、麹菌に音楽の振動を与えることで、より良い発酵を施して造った【モーツァルト】シリーズをラインナップしています。
ちょっと笑っちゃうんだけど・・・
いや、きっと大真面目にやっているはずです・・・
さてさて音楽醸造蔵とはどんな酒蔵なんだろう?
と思いながら訪問し、玄関に自転車を停めさせてもらい写真を撮っていたら、蔵元の方が出てきてくれました。
今回は専務の佐野博之さんとモーツァルトが流れている事務所の建物でお話しをさせていただきました。
金井酒造店の酒は現代のさらっとした飲み口の酒というよりは昔ながらの酒らしい酒で古くからの地元ファンが多いのと、最近では蔵見学で訪れた外国人に人気の清酒仕込みの梅酒、そして音楽家などからも問い合わせがある「モーツァルト」など、いろいろな発想で酒蔵が出来る“可能性”を探っています。
モーツァルト麹も面白い発想ですが、蔵元との会話に出てきた梅酒は“こだわりのない”梅酒のようで面白いと思いました。 以前行った曽我の梅林の梅といった有名な梅を使用するのではなく、地元農家の林で取れた不揃いの梅たちをあるだけタンクに放り込んで造ってますとのことで、この力感のない梅酒が夕焼けのような何ともいい色味で美味しそうでした。
氷砂糖を使わないため、カロリーも抑えられて、実際とても優しい味わいだとか
蔵元の話しを聞いていると、「伝統と遊びごごろ」を持った蔵なんだなと思いました。
遊びごころを持ちながら、しっかりとした仕事をしています。
そんな酒蔵が造る酒。
残念なことに「モーツァルト」シリーズは500mlの小瓶しかないとのことでしたが、私が勝手に推測するに、全部の麹にモーツァルトは聞こえているはずです(笑)
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ということで、今回仕入れてきた金井酒造店の地酒はこちら!
またまた頑張って3升背負ってきました!
もう3升が当たり前になりつつありますが、かなり辛いので次回はわかりません(笑)
㊧ 【白笹鼓 丹沢のひやおろし】 五百万石
精米歩合60% アルコール度14~15度 酒度+3
・夏の間にタンクでしっかり熟成された純米酒で旨辛で丸みがあります。
㊨ 【白笹鼓 吟醸酒】 山田錦
精米歩合50% アルコール度15~16度 酒度+2
・ほのかな吟醸香、そして旨み広がり、最後はすっぱりキレます。
真ん㊥ 【白笹鼓 純米大吟醸】 山田錦
精米歩合35% アルコール度15~16度 酒度+1
・ふくよかな旨み、甘味を感じ、やはり最後のキレは抜群です。