13件ある神奈川県の酒蔵を自転車で順番に巡って地酒を仕入れてきますこの企画も第四弾となりました。
今回は津久井湖のそばで相模川の支流沿い、鬱蒼とした森を背に弘化元年(1844)より酒を造る久保田酒造さんにお邪魔しました。
横浜からは16号を走ればわりと近いですが、今回は厚木から宮ケ瀬を越えていきました。
この山を越えて下ったところにありますので、南に森を携えることで直射日光をさけ気温が安定して酒造りに適した好立地だそうです。
杜氏をへて現社長を務める久保田晃さんと杜氏であり弟の徹さんを中心に歴史ある蔵の伝統を守りつつ次世代としても常に高い次元の美味しさを追求し続けています。
10月から3月の寒造りの季節を終え、社長も忙しく売り込みをする時期を迎え、訪問時は留守だったためお会いできませんでしたが、ホームページを拝見すると、その妥協なきこだわりがうかがえます。
「バランスの良い食中酒」を目指して水は丹沢山系の中硬水、米は山田錦、美山錦、雄町の3種の特性をつかみ、麹は突きハゼ麹、酵母はベーシックな9号酵母をあえて使用し、それぞれの工程に通常よりも時間をかけて旨みもあって透明感もある酒を造っています。
そして出来上がった酒は全て上槽後に濾過せずに瓶詰して貯蔵されます。
この「無濾過囲い」の手法をとる理由は酒が生まれたままの姿で味わっていただきたいという思いからです。
いつものように蔵の方に“おすすめ”をお聞きしますが、お酒は趣向品ですから・・・との回答に御もっともですとしながら、全ての銘柄に自信をもっているのだろうなと思いました。
ラインナップは
・純米大吟醸と純米吟醸の米違いで3種ずつ
・特別純米
・特別本醸造
(時期限定で槽場詰め、しぼりたてなどがあります。)
となっています。
今回も定番の純米吟醸を1升。 そして米違いで雄町の純米吟醸を1升いただきました。
定番で一番人気だという『相模灘 純米吟醸』 (長野産美山錦100%)はすっきりと飲みやすく、適度な辛口で料理の味を引き立てます。
【精米歩合50% アルコール度16度 酒度+2 酸度1.6】
もう1本は『相模灘 純米吟醸 雄町』(岡山産雄町100%)です。
雄町らしいふっくらとした香りと旨みがあります。
【精米歩合50% アルコール度16度 酒度+2 酸度1.6
無濾過なので白く滓が出る場合がありますが、お米の成分ですから安心して飲んでください。
当店では冷酒でのご提供ですが、お燗でもいけるそうです。
ぜひ飲んでみてください!